東日本大地震を扱った海外の漫画作品を見ていますと、最初の頃は、日の丸や北斎の神奈川浦の大波に加工を施したイラスト調のものが多かったのですが、原発事故の詳細が報道されるようになると、これは人災ですから、たたくのに何の遠慮がいろうか、風刺漫画家の面目躍如とばかり厳しい作品が並びました。
でも、日本ではそうはいきません。30km圏内から移動させられた方、風評被害で経済が立ち行かなくなっている方・・・苦境に立たされている方にとっては、原発の漫画なんて見たくもないでしょう。「安全圏にいて、漫画描いて楽しんでる、いい気なもんだぜ」、そう思われるのではないかと思うと、ひるみます。結果、”がんばろう 東北”イラスト、オンパレード。そんな中で、種村さん、辻下さんの作品は、原発事故を扱っていながらユーモラスで感心しました。避難所の方もこんな笑いなら許してくれるどころか、必要としているのではないか、と思いました。笑いって病気に対する免疫力を高めるんですからね。
人の作品を添付するわけにはいかないので、ここでは私のものをつけてみます。まぁ、これは実験ですから。
福島原発事故直後、現場に残ったfukushima50にウルウルしていた頃、私たちを救うのは、神や仏ではなく人間なのだ、と強く感じ入ったのです。
